クランベリー・ドラマ
その溜息は その溜息は どうして 生まれてきたの
もやもやに舞って 有耶無耶になって
模様は 宙に溶けてった
言葉の意味を その言葉の意味を 私は知っていたの
苦めなカフェラテ 無意識 マドラーで
白と黒 掻き混ぜた
茜越しに 透けた未来は
他の誰かと並ぶ あなた
物語はもう笑わない
色だって 彩だって 踊らない
するり絡ませた 指先の境界線
夕間暮れ 色に混ざって
四文字の気配を 遮るように
私はズルをする
あなたを嫌う理由 並べれば
慕う色ばかり 埋まって
cranberry cranberry
潰したみたいな 心空
こぼれ落ちる
何もできない 何もできなくて
優しくあることだけだった
もぅ嫌に嫌になって 有耶無耶に仕舞って
呼吸は宙に溶けてった
流れ星に ふと願いごと
恥ずかしくなるような世迷言
おしまいの文脈 その余白
私がいたこと 残せたら
無垢な罠を 仕掛けた 私を
いとも容易く あやして
cranberry cranberry
あなたは困ったように
優しいだけの音色で笑った
文だって 脈だって 踊らない
くるり振り向いた マフラーの背中
夕に紛れて 影合わせ
四文字の気配を 塞ぐように
私はズルをした
あなたを嫌う理由 並べれば
慕う色ばかり 染まって
cranberry cranberry
潰したみたいな 心空
こぼれ落ちる
最後のきまぐれで 咲いてみては揺れて
花擬きは すぐに消えるのに
どうして 手を伸ばしてしまうの
cranberry cranberry こぼれ落ちて
cranberry cranberry 滲んでいく
cranberry cranberry 赤いままで